2017年10月に薄毛・発毛治療を専門とする愛知県の病院『AACクリニック名古屋』が、女性頭髪の専門外来を新規開設しリニューアルしました。
主なリニューアル内容は、女性のスペースの拡張に伴う男女の完全分離、頭皮や髪に優しいオーガニックヘアカラーを受けられるヘアサロンの併設、レーザー脱毛マシンの導入などです。
リニューアルの内容の詳細については、当サイトで取材した内容を元にして執筆した次の記事をご参照ください。
【参考】AACクリニック名古屋がリニューアル!完全男女分離した薄毛治療病院になった
そして、クリニックのリニューアルにあわせて『女性頭髪専門外来開設記念メディアセミナー』が、同クリニック内で開催されました。
スピーカーはAACクリニック名古屋の顧問医師に就任した浜中聡子医師。ウィメンズヘルスクリニック東京の院長も勤められており、女性の薄毛治療に関してはたいへん著名な先生です。
セミナーの題目は『髪と女性ホルモン』。薄毛・抜け毛だけでなく、白髪についてのお話もあり、髪のことで悩む女性にとってはたいへん有益な内容でした。
そこで、今回の記事ではセミナーの内容から、髪のことで悩む女性には特に知っておいて欲しい重要なことを7つ厳選してお伝えします。薄毛・抜け毛・白髪などの髪のことで、少しでも悩みがある女性ぜひチェックしてください。
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1.女性が薄毛になる主な2つの原因
女性が薄毛になる主な原因は『血流の低下』と『女性ホルモンの低下』です。
まず1つ目の『血流の低下』について、私達の毛髪は毛の根元にある毛乳頭が毛細血管から栄養を受けとることによって、発毛・成長をします。
つまり、血行が悪くなると発毛や髪の成長に必要な栄養の供給がおろそかになるため、抜け毛・薄毛が進行するわけです。
体内で老化に伴いと血流がよくなる部位というのは1つもありません。ですから、加齢で薄毛が進行するのは誰にだって起こりえることです。
続いて2つ目の原因が『女性ホルモンの低下』です。女性ホルモンも血流と同じく、年齢とともに下がっていくものとなります。
そして、女性ホルモン『エストロゲン(卵胞ホルモン)』は、髪を豊かに保つのに必要不可欠なホルモン(詳しくは後述します)のため、その分泌量が低下すると薄毛・抜け毛は進みます。
2.2種類の女性ホルモンの髪と体への影響
女性ホルモンは『エストロゲン(卵胞ホルモン)』と『プロゲステロン(黄体ホルモン)』の2種類があります。
いずれも美や健康に深く関わりを持っていて、女性にとっては甲状腺ホルモンに次いで大切なホルモンと言えます。
特にエストロゲンは排卵期に向かって一番数値が上がっていくもので、これが女性らしさを引き起こすホルモンです。ちなみに女性の更年期症状に影響するのも、このエストロゲンの急激な低下となります。
髪質も同様でツヤやハリ、うねりやくせ、あるいは加齢変化に対しての影響を与えるのもエストロゲンです。
もう一つのプロゲステロンは排卵以降から数値が上がってくるホルモンで、女性が母体として働くの必要になる、つまり母になるためのホルモンです。
実はこのホルモンもエストロゲンほど注目はされないんですけども、若々しさというところにはすごく影響しています。
例えば、ある程度の年齢になるとおへその下から太ももにかけてセルライトや脂肪がつきやすくなるのは、このプロゲステロンの低下による部分が大きいと言われているんですね。
そのため、プロゲステロンの量が低下すると、体型がすごく崩れてきますし、昔と同じ体重を維持していたとしても脂肪の量は増えているなんてケースも多くなってきます。
3.クリニックに来る女性患者様で最も多いのは50代以上の女性
AACクリニック名古屋の女性患者さまの割合は次の通りです。
■AACクリニック名古屋の患者様の年齢層
- 20代…10.7%
- 30代…17.6%
- 40代…29.0%
- 50代以上…42.8%
女性は40歳前後で急激に女性ホルモンの分泌量が減少するので、40代・50代の女性の髪にその影響が出ているのでしょう。
なお、薄毛・抜け毛の症状には個人差があるため、人によっては20代・30代で髪のことで悩むケースは当然あります。実際、AACクリニック名古屋でも女性患者様の約30%が20代・30代の若い女性です。
4.過度なダイエットが薄毛を引き起こす理由
体重を落とすためのダイエット方法として、運動ではなく食事制限を選ぶ女性が多いです。しかし、過度な摂食制限での無理なダイエットを薄毛の原因になります。
と言うのは無理な食事制限では、一時的に体内のたんぱく質がものすごく減ってしまうことが多いからです。わかりやすく言うと、一時的に栄養失調になってしまいます。
その結果、命に関わる部分では無い髪が真っ先に栄養失調の影響を受けます。髪は見た目に大きな影響を与えますが、別に無くても死にはしませんからね。
ダイエットが成功して体重が落ちたのは良いんだけど、髪はどんどん抜けてくるなんていうことも起こりえます。
私の患者さまの中にも何度かそれを繰り返すうちに薄毛が進行してしまうケースが実際にありました。行き過ぎた食事制限にはくれぐれも注意してください。
5.白髪は絶対に抜いちゃダメ!抜かずに染めるがケアの基本
薄毛・抜け毛と同様に髪の悩みで多いのが白髪です。特に女性は男性よりも白髪で悩まれる方が多くいます。
ただ、白髪は薄毛・抜け毛とは違い、女性ホルモンの影響を受けるものではありません。髪の色はユーメラニンとフェオメラニンと呼ばれる2種類にメラニンによって決まります。
そのメラニンの生成が加齢や病的原因で減ってきて、髪の毛の色がつかなくなることで白髪は出てきます。そして、メラニンをメラノサイトと呼ばれる体内の細胞で生成されます。
ただし、現在の医学では白髪を治療することはできません。というのは、なぜメラノサイトが減るのかそのメカニズムが解明されていないからです。
そのため、白髪の対策としてはカラーリングする(染める)という方法が一般的です。
なお、AACクリニック名古屋では女性患者様からも白髪をなんとかしたいという患者様も要望に答えるために、オーガニック染料やヘナを使った頭皮は髪に優しいカラーリングを提供できるヘアサロン(ヘアメディカルサロン)もクリニック内に併設しています。
それから、白髪対策として毛を抜く方がいますが、白髪を抜いても生えてくる毛は9割くらいの確率で白髪です。それに何度も抜いてると、徐々に髪自体が生えなくなり薄毛化が進みます。
白髪を抜くのは髪にとって良いことではありませんので、気になる方は抜かずに染めるようにしましょう。
6.髪のために今日から始められる生活習慣
髪のために病院での治療以外に心がけることは、『食事・睡眠・運動』の3つの項目です。
順にそれぞれで大切なことを紹介していきます。
1.食事で大切なのは髪の元になるたんぱく質を摂取すること
まず食事について、「ワカメやひじきをたくさん食べれば良いんですか?」という質問をよくされますが、何か1つの食材ばかりを食べれば良いという訳ではありません。
たしかに、ワカメ・ひじき・海苔などはミネラルが豊富で、栄養面に関しては良い食材と言えます。しかし、髪の原料となるケラチンはたんぱく質です。
つまり、たんぱく質の摂取量を上げなくては毛量を増やすことはできません。たんぱく質を摂取せずに髪を生やそうとするのは、ケーキの材料が無いのにケーキを焼こうとするのと同じことです。
ですから、食事ではたんぱく質(肉・魚・大豆など)や野菜を摂って、残りのカロリー分を炭水化物で摂ることが大切です。
2.睡眠は量だけでなく質が大切
続いて睡眠で重要なのが、深い眠りにつくことです。
発毛において重要となる成長ホルモンは、睡眠中に分泌される物質です。ただし、寝れば良いというわけではなく、睡眠の質が重要となります。
というのは、成長ホルモンは入眠直後に深い眠りに入ると分泌されやすい特性があるからです。そのため、グッと深く寝て、途中で起きないことが大切です。
なお、深い眠りにつくためにポイントは次の項目を守ることを心がけましょう。
■深い眠りにつくために大切なこと
- 就寝前にブルーライトを見ない(スマホ・テレビ・パソコンなど)
- 寝酒をやめる
- 寝る前にカフェインを摂取しない
- 寝る前に激しい運動はしない
3.無理せず続けられる運動に取り組もう
最後の3つ目が適度な運動を心がけることです。
男性の場合はストイックに運動したり、ジムへ通う人がたくさんいますが、女性の場合はなかなか時間が取れずに、運動を始めても続かない人が少なくありません。
ですので、普段の生活で行うことを運動に変えるのが良いでしょう。例えば、普段は自転車で行く買い物を歩いていったり、部屋を掃除するときにはつま先立ちをしてみたりなどです。
もちろん、運動を習慣化できればそれに越したことはありませんが、たとえできなくても上記のような方法で日常生活に運動を取り入れることは可能です。
7.自分の髪を発毛させたいなら専門医の治療を受けるべき
ヘッドスパや頭皮マッサージなどの方法で、髪や頭皮のケアをしてくれるサロンはたくさんあります。
それらのサービスを提供してるサロン自体を否定するつもりはありませんが、医療とは全然違うということは知っておいてください。サロンは病院ではありませんので、発毛治療を利用者に提供することはできません。医薬品を用いた『治療』は、病院でしかできないことです。
特に内服薬での治療では細かい事前検査やアフターフォロー(腎機能や肝機能に問題がないかの確認)も必要になってきます。
ですから最終的にあなたがどうなりたいのかを考えてみて、もし髪を生やす発毛を目的としているならば、医療行為が可能な病院での薄毛・発毛治療を選択するようにしてください。
【Q&A】セミナー後の質疑応答まとめ
続いて、セミナー後に質疑応答セッションで実際にされた質問と、その回答をご紹介します。
Q1.シャンプーのタイミング(いつ洗うべきか)や選び方をお教えください
まずシャンプーのタイミングについて、患者さまには、夜に頭を洗って清潔な状態で外用薬を塗布してもらっています。そのため、基本的には頭を夜に洗うようにお伝えしています。
しかし、朝洗ってからでないとボリュームが出ないし、スタイリングも決まらないからという理由で、朝シャンしたいという方も少なくないでしょう。それ自体は頭皮の状態さえ落ち着いているのであれば、特に問題はありません。
続いて、シャンプー選び方ですが、髪の毛の長さやヘアスタイルによって、その人が必要とするボリューム感や指通りの良さというのは変わってきますので、ご自身の満足度を判断基準にしてください。
ただ、気をつけなくてはいけないのが朝起きたときにはボリュームがあるのに、夕方くらいになるとヘアボリュームが落ちてくるケースです。
ボリュームが落ちる原因としては、夕方になると頭皮がベタついてきてボリュームがダウンしてるかもしれないので、シャンプーの脱脂力をもう少し上げた方が良いでしょう。
Q2.産後に抜け毛が増えた場合、何か対策は必要でしょうか?
妊娠中はエストロゲンの量が高いから、髪がツヤツヤな状態をキープできますし、抜け毛もほとんど無くなるんですね。
しかし、産後に子どもとともに胎盤が出るので、女性ホルモンはガンと減りますし、今まで抜けていなかったプラス急な女性ホルモンの低下による抜け毛でびっくりするくらいの量の毛が抜けます。
ただし、一般的には1年から1年半ぐらいで、ある程度は元の状態に戻ります。
なお、対策については結局ちゃんと食べて、しっかりと睡眠を取ることが大切になります。ですので、先程お伝えしたように、たんぱく質とお野菜などきちんと食べて、できる限り睡眠を摂ることを心がけてください。
Q3.円形脱毛症と薄毛は違うものなんですか?
円形脱毛症は普通の薄毛・抜け毛と違い、アレルギー症状の一つです。
よくストレスが原因だと言いますけど、ストレスだけで円形脱毛症が起こることはありません。
Q4.女性の薄毛患者さまの治療方法と効果を感じるまでの期間の目安は?
使用するお薬は基本的にミノキシジルですね。
効果を感じられるまでの期間については、最初の3ヶ月間ぐらいはあまり変化を感じられなくて、大体4ヶ月目ぐらいから変化がわかるようになるケースが多いです。
だから、その辺までは我慢してとにかく治療を続けてくださいと伝えています。
もちろん効果には個人差があるので、上記の目安よりも早く効果が現れる人もいれば、時間のかかる人もいます。
以上、AACクリニック開院記念セミナーの内容のご紹介でした。
今回セミナーのスピーカーを勤めた浜中先生が顧問を務めるAACクリニック名古屋は、今なら無料でカウンセリングを受けることができます。
薄毛・抜け毛など症状で悩んでいる方は、一度カウンセリングで相談してみてください。カウンセリングだけならお金は1円もいりませんからね。
なお、AACクリニックの無料カウンセリングの申込みは、次のヘアメディカル公式サイトから可能です。
※ こちら(↑)で治療を受けた女性のビフォー・アフター画像もこちらでチェックできます。