女性の薄毛解消読本【著・元神賢太】を読んだ感想・評価

女性の薄毛解消読本

著者の元神賢太さんは慶応義塾大学病院の勤務を経て、2003年に船橋中央クリニック、2013年に青山セレスクリニックを設立。

「美のコンシャルジュ」として、薄毛治療にとどまらず身体のあらゆる悩みを治療・アドバイスをしてきた経験をもとに、施術のメリット・デメリットを明確に提示し、効果が実感できるサービスを提供してくれる先生として人気を得ています。

5万人以上の薄毛を治療してきた元神先生が、薄毛治療について徹底解説しているのが「女性の薄毛解消読本」今回はその内容について紹介します。

書籍の基本情報

  • タイトル:女性の薄毛解消読本
  • 著者:元神賢太
  • 出版社:幻冬舎
  • 発行年月日:平成29年4月10日(第1刷発行)
  • 評価:星5個(5点満点中)

こんな人におすすめ

  • 本気で薄毛に悩んでいる人
  • 薄毛に対して間違った対策をしている人
  • 発毛や育毛のメカニズムについて知りたい人
  • 薄毛を根本的に解消したい人
  • クリニックでの治療に興味を持っている人

医学的な治療で薄毛は劇的に改善する!

診察する医師

薄毛に悩む女性の中には、発毛サロンに通ったり高いシャンプーを使ったりする人も少なくありませんが、じつはこれらは科学的根拠に乏しく、実際には発毛効果はほとんど得られません。

ヘアスタイルを変えたり、ウイッグを使って隠す方法もありますが、これも根本的な解決策とは言えません。デリケートな悩みですので、周りの人に相談することもできずに問題を抱え込んだまま、ストレスとなって人目を避けながら生活するというケースも…。

すがるような思いでクリニックを訪ねてくる女性は多く、元神先生は「これまでの治療経験から、たとえ年齢を重ねていても、医学的な治療なら薄毛は劇的に改善すると断言できる。

しかし一般的にその治療効果があまり知られていない」と専門医による治療がまだ広く浸透していないことを残念に感じています。

すぐにでも始めて欲しいのは効果の高い専門の医療機関での治療

頭皮の拡大

薄毛治療のためだけに医療機関に足を運ぶ。ということに対して抵抗を感じる人は多いのですが、間違った対策法を続けていても薄毛はどんどん進行していきます。心も同時にしぼんでしまいますので、誰にも言えずに悩んでいる人は、一日でも早く専門医による治療がおすすめです。

私自身もいろいろ遠回りした末、クリニックでの治療を決断したしたので「医療機関での治療…?」と最初は二の脚をふむ気持ちがよく分かるのですが、治療を始めて半年後には「早く行っていれば良かった」と強く実感できました。

少しの勇気をだせば、年齢を重ねても失われない若々しい髪を手に入れることは可能です。

【参考】女性の私が薄毛治療に東京ビューティークリニックを選んだ理由@ガチの口コミ

専門医が行う薄毛治療法とは?

血液

薄毛専門クリニックでの治療が気にはなっていても、実際にはどんなことをするのか前もって知らなければ不安ですよね。この本では、クリニックで受ける治療について詳しく紹介されています。

問診やトリコスコピーなど初期段階の検査

  • 問診
  • トリコスコピー
  • 髪の毛根を確認
  • 爪の状態を確認
  • 血液検査
問診では髪の状態の悩みをはじめ、抜け毛の量、頭皮の痒みや痛み、月経のリズム、食事の栄養バランス、運動習慣、睡眠、持病についてなどあらゆる角度から薄毛の原因を細かく探っていきます。

持病について質問するのは、甲状腺の病気や膠源病(こうげんびょう)、自己免疫疾患などが髪に影響していることもあり、病気を治療すれば薄毛が治ることもありますし、薬の作用によっておこる脱毛症もあるので、丁寧な問診は欠かせない第一段階です。

問診の他には、拡大鏡によるトリコスコピー(毛髪検査)も重要。これは拡大鏡で、毛の太さや密度、頭皮の状態がはっきりと確認できます。さらに髪の引き抜きテストを行う場合もあります。

髪が容易に抜ける場合には、円形脱毛症の可能性がありますが、自分で髪を抜いてしまう精神疾患である抜毛症は容易には抜けません。また髪の毛根部の形状が棍棒型なら髪のサイクルは正常、しかし細くとがっている場合にはヘアーサイクルが短くなっていることも判断できます。

更に「爪の状態」を確認するケースも、爪は髪と同様に身体の中で細胞分裂のスピードがとても速い部分なので、髪に急激な変化が起こるときには、爪にも変化が表れるケースがよくあるからです。

「血液検査」は、貧血の有無、血液中のプロラクチン、エストロゲン、アンドロゲン(男性ホルモン)、甲状腺機能の異常などをチェックするためのものです。これらの念密な検査にプラス年齢なども考慮して、いろいろな治療法の中から適切な治療を組み立てていきます。

内服薬や外用薬による治療

薬

医療機関なので、市販では販売されていない処方箋が必要な内用薬や外用薬を処方します。効果が高い反面、副作用についても十分に知っておく必要があり、また薄毛治療は保険がきかないので全ての治療をしたいと思っても「費用が高くて無理」と最初から諦めてしまうケースも。

ただ内服薬のみの治療でも9割近くの人が効果を感じているので、無理をして「あれもこれも」と手を出す必要もありません。費用を考慮しながら、自分に合った治療法を相談するようにしましょう。

注射による細胞成長因子の注入

最先端治療の一つに細胞成長因子の注入というものがあります。元神先生はこの治療をスタートする前に、自分の髪で実験をし、効果を実感できたことで、取り入れるようなりました。

細胞成長因子の中には、毛包の細胞を増殖させ、毛幹を太くさせるたんぱく質などが含まれています。そのため頭皮に直接注入すると、毛母細胞が刺激されて細胞分裂が活性化されるという仕組みです。分かりやすく言うと、弱った毛包に「成長しなさい」という指令をだして、発毛を促進させるということです。

読み終えた感想

この本では、間違ったヘアケアの方法や髪の基礎知識なども紹介されていますが、私が注目したのは、実際に元神先生のクリニックを訪れた多くの女性の髪への悩み、それに対する治療内容や効果について紹介されているところです。

私がクリニックでの治療を決断するまでに長い時間がかかったのは、どんな治療をするのか?効果は本当にあるのか?という不安が大きかったので、もっと早く出会いたかった一冊だと感じました。